インターネットを介して個人輸入した海外製の経口妊娠中絶薬により、多量の出血やけいれん、腹痛の症状が生じ、医療機関に入院した健康被害の事例が報告されました
健康被害事例 インド製の経口妊娠中絶薬
製品名
Miso-Kare Misoprostol Tablets IP 200 mcg
A-Kare Combipack of Mifepristone Tablets IP & Misoprostol Tablets IP
製造元
インド RUDRA MARKETING SOLUTIONS
製品写真
含まれていた成分
ミフェプリストン
妊娠中絶の薬。。。
リスクが高いので欧米では、医師の処方箋が必要な薬剤です
家族や病院で相談できると良かったのですが。。。無事で本当に良かったです
「ミフェプリストン」は妊娠が継続するために必要なプロゲステロンと呼ばれるホルモンの作用を止める妊娠中絶薬です。
我が国では未承認の医薬品であり、譲渡・販売等は薬事法で禁止されています。
有効成分の「ミフェプリストン」は、子宮収縮作用のある他の医薬品と一緒に使用した時、妊娠後49日以内であれば妊娠を終了することができるものとして欧米では認可され、医師が使用して経過を観察することが必要とされています。
欧米では、医師のみが処方できる医薬品とされています。
腟からの出血や重大な感染症等の可能性が知られており、医師による投与後の経過観察や、緊急時には医療機関を受診できることが必要とされています。
欧米でも医師の処方せんなしで薬局で購入することはできません。
インターネットを通じて販売されることは認められていません。
また、子宮外妊娠には効果がなく、それに気付かずに適切な処置がなされなければ卵管破裂の危険があることから、米国では医療機関に対する注意喚起がなされています。
(参考)厚生労働省のホームページからの抜粋
個人輸入を制限し、注意を喚起する経口妊娠中絶薬の商品名等
一般名: ミフェプリストン(Mifepristone)
販売名:
(EU) ミフェジン(Mifegyne)
(米国) ミフェプレックス(Mifeprex)
(中国) 息隠(米非司酉同片)
(台湾) 保諾(Apano)(平成20年5月追加)
開発時の名称である「RU486」とも呼ばれています。
発現した有害事象
平成 30 年4月 : 1件
どんな症状が発現したのか?
国内の 20 歳代の女性(妊婦)1名がインターネットを介した個人輸入により上記の製品を購入して服用したところ、多量の出血やけいれん、腹痛を生じ、宮城県仙台市内の医療機関に入院しました。女性は医療機関での処置により軽快し、退院しています。
外国の添付文書によれば、ミフェプリストンを服用すると、腟からの出血を引き起こす可能性があります。時には、腟からの出血が非常に重くなることがあり、場合によっては外科的な処置により止血する必要があります。
また、2004年11月に、米国では添付文書の警告欄に、敗血症等の重大な細菌感染症や子宮外妊娠患者への投与による卵管破裂が追加されました。
他の副作用としては、下痢、吐き気、頭痛、めまい、腰背痛等が知られています。
関連情報
厚生労働省は、経口妊娠中絶薬を安易に個人輸入して使用することがないよう、注意喚起
を行っており、平成 16 年からは、ミフェプリストンを含有する経口妊娠中絶薬のうち、米
国、EU、中国、台湾で販売されているものを指定し、医師の処方に基づくことが地方厚
生局で確認できた場合を除き、個人輸入を制限する措置を採っています。
・厚生労働省は、改めて、経口妊娠中絶薬を安易に個人輸入して使用することがないよう、
注意喚起を行うとともに、インドで製造されている製品についても、同様に個人輸入を制
限するための指定を行いました。
・平成 16 年 10 月厚生労働省発表「個人輸入される経口妊娠中絶薬(いわゆる経口中絶薬)
について」http://www.mhlw.go.jp/houdou/2004/10/h1025-5.html
・医師の指示や処方せん等がない場合には個人輸入することができない医薬品等のリスト
http://www.mhlw.go.jp/topics/0104/dl/tp0401-1a.pdf
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